NHK朝の連続ドラマ「ばけばけ」が終わった。
小泉八雲について知っていたのは、妻の協力で怪談を書いたことくらい。来日の目的や生い立ち、小説を書いたきっかけは全く知らなかった。なぜ異国の民話を編纂し、短編小説集「怪談」として世に出したのか——考えたこともなかったが、彼の人生を知ることができて、興味深くドラマを見ることができた。
もちろんドラマだから演出上の脚色もあるだろう。(劇中の解説字幕で知ったのだが、八雲の妻・節子については、彼女が八雲との思い出をまとめた「思い出の記」以外、節子に関する資料はほとんど存在しないそうだ)
とはいえ、焼き増しが過ぎて「いかに別の視点から捉えるか」がドラマ作りの主眼に置かれた結果、明らかに俳優の人選や史実と違うだろうと思わせる昨今の大きな河のドラマには、いささか食傷気味だ。
もっとも制作陣の立場からすれば、以前と似たような話では「何年か前に放送した○○と変わらないよね」と視聴者から辛辣な意見も来るだろう。それを避けるための史実の変更や俳優の人選——いわば変化球的な味付けなのだろう。だがスパイスが主役の料理を越えてはいけない。あくまで隠し味でないとね。
そういった大人の事情とは無縁な今期の朝ドラは、素直に楽しく見られた。。中だるみや余計なエピソードもほとんどなく、近年の朝ドラでは久々に良質なドラマだったと思う。ちなみに僕の思うベスト朝ドラはこの3作だ。

①「カーネーション」——何といっても主演・尾野真千子の演技力が光った。
  演出も脚本も文句なし。
②「カムカムエブリバディ」——安子編では何度、涙したことか。

③「あまちゃん」——笑いあり、涙あり、多くの伏線回収。
  これぞ大衆ドラマの真髄。宮藤官九郎さんアナタは凄いよ。

「ばけばけ」といえば怪談……ということで、怪談にちなんだ作品(?)をご紹介。正式名称は分からないのだが、お葬式で使われる提灯のミニチュアだ。時代劇以外では見たことがないなぁ。某インフルエンサーさんからのご依頼品である。使用感が出すぎるとリアルさが増しておどろおどろしくなってしまうので、汚し塗装は控えめにして新品に近い状態を再現した。